家族が心を開いてくれず、分かり合えないと悩む時

家族が心を開いてくれず、分かり合えないと悩む時

分かり合えない家族を前に、どうして、もっとちゃんと会話ができないんだろう・・・どうして、お互い心を開いて、本音で話せないのだろうと悩んでいませんか?

あなたは言ってもムダな存在になっていないか

先日、とある芸能人の方が、娘さんに病気であることを隠し、家族に伝えないまま、亡くなったという記事を読みました。

家族に心配してもらいたくないと思うその方の気持ちは、相当な葛藤の中で決断したものと思いますが、伝えられなかった家族は、一体、どんな気持ちでその死と向き合ったのだろうと思います。

実は、私は大人になっても、大部分のことは、母に隠し事をすることができない人間です。
これを言ったら、心配するだろうなと思っても、自分に関することである限り、体の不調の時とか、怪我をした時、母に知らせてしまう自分がいます。なんで母を心配させるだけのことを、言ってしまうのだろうと毎回思うのですが、やっぱりそこには慰めがあり、母がしっかり反応してくれているからです。何かをしてもらうとか、そういうことではなくて、ただ母が共にいてくれて聞いている、共に心配してくれている・・・そうやって痛みを本当に人と共有出来ると、痛みは確かに小さくなります。

分かり合おうとするとき、頭で理解するもう一歩先に、心の理解があります。
頭の理解は、私たちは、日々流れるニュースや情報を通じて、いつもしていることです。アメリカで、銃の乱射事件があった、地震があった、交通事故があった、〜さんの家族が重い病になった・・・。

事実として受け止め、大変なことが起きたと理解します。でも、多くの場合、自分と直接関わりのある身近な人でない限り、それまでです。出来事として、事実として認知するのみです。

本当に人と、わかり合いたいと思う時、頭の理解から、次の段階にある、気持ちの共有ができて、初めて心から分かり合えることができます。

でも、それは簡単なことではありません。
人は誰でも、大切な人を傷つけたくないし、不用意に自分の弱みをさらけ出したくありません。もし、あなたの家族が、傷ついて、苦しんでいて、そしてあなたが心からわかってあげたい、助けてあげたいのに、相手が心をオープンにしてくれない・・・そのことにあなた自身も苦しんでいると思います。

家族だからこそ、「心配させたくない」という思いは誰しもあります。本当に深刻な悩みほど、家族だからこそ言えないということも多いです。でも、そこで終わってしまったら、いつまでも本音で分かり合えないままです。

一つ知っていただきたいことは、「心配させたくない」のその先に「言ってもムダだ」という思いも含まれているかもしれないということに気づく必要です。

もしかしたら、本人が意識しようがしまいが、あなた自身が「言ってもムダ」な対象になってしまっていることで、あなたが本当にわかり合いたい人を益々孤独に封じ込めてしまっているかもしれません。

あなた自身が、わかり合いたいのに、分かり合えないと思っている家族の相手から”全て”を曝け出された時、あなたはそれに耐えられる、それを受け止められる準備はできているでしょうか?

あなたのための家族か、家族のためのあなたか

そもそも家族というのは、小さな組織です。
2人以上いれば、それは常にチームになります。家族というのは社会の中で最小の組織であり、本来最も強いつながりで結ばれている組織です。

家族という特殊な関係は、それぞれが、貢献しあい、サポートしあい、強い絆で本来はつながりやすいものなのに、家族を私物化したり、家族を支配し始めたり、家族を自分の都合の良い時だけに活用し始めたりすると、組織の調和が徐々に壊れ始めていきます。

対価を要求しない、無償の関係からスタートした家族なのに、極端に依存したり、強制的な服従を強いると、強い反発が起き、家族という組織としては成り立たなくなっていくのです。

成人してから、家族との関係を断ち切る人ほど、親からの執拗な干渉に悩まされて、解放感を求める結果であったり、家族からの暴言や暴力といった、本来最も守られるべき存在からの拒否により、心に深い傷を負って、家族とうまく向き合えなくなってしまった人もいます。

会社に属している人は、イメージがしやすいと思いますが、あなたのための会社か、会社のためのあなたかということを考えた時、いい悪いは抜きにして、会社にとって都合のいい考えは、会社のためのあなたです。

あなたのための会社になった途端、あなたがもし、他の分野に興味を持てば転職してしまうかもしれないし、家庭の事情で、引越しすることになれば、どんなに好きな会社であっても、会社を去るかもしれません。

個人の集まりが会社を作るのであって、会社が個人の集まりを作っているわけではないから、本質的には「会社のためのあなた」ではないですが、それでも、会社のために貢献したい思いの強い個人が集まれば、集まるほど、より組織として、団結力が高まり、まとまりのある組織になっていくことは容易に想像できると思います。

家族についても同じです。
「あなたのための家族」になった途端、家族は分離の方向に進み始めます。家族の一員という意識ではなく、家族があなたの所有物のようになってしまい、簡単に自分の手から切り離せることもできるのです。

家族と心からわかり合いたい時、あなた自身が、ちゃんと家族の一員になっているのかは大切な点です。大変な状況の中で、ついつい、他の人間関係で満たされようとしたり、家族の事をやっかいものにしたり、他のことで気分が紛れれるように逃避していないでしょうか。

この世で素晴らしい組織になり得る家族だからこそ、反対にこの世で一番傷つける、辛くて、暗いものにもなり得るのです。

思い巡らしてほしいこと

家族と分かり合えないと悩む時に、もしかしたら、あなた自身が、心をオープンできない存在になっていないかと考えてみることは大切です。あなたが家族の輪から離れて、先に急ぎすぎていると、残された家族には疎外感や孤独がつきまといます。

「あの人は、どうしてもっと心を開いて、分かち合ってくれないのか」と思う前に、少し、あなたがペースを緩めて、傷ついている家族の元に、歩み寄ってみてください。

あなたの存在が、「言ってもムダ」ではないと相手が真にわかる時、抱えていた悩みや辛さ、孤独を、あなたに分かち合い始めるタイミングになります。

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